前科2犯を背負い投げ

前科者になってしまった私の人生を綴っています。

死にたい

実家の母の部屋を覗くと薄暗く、天井から自分がぶら下がっているイメージが頭に思い浮かぶ。ロープを見ると首を括るイメージが湧く。高いマンションを見ると、そこに呼び込まれている感覚に陥る。

 

死にたい。精神が疲れきっているのだ。

 

動かなければいけないと思い無理矢理動く。

 

免許の住所変更に市役所に行き、住民票を取り警察署へ行った。


警察署に入るとあの嫌な空気が漂い何とも言えない気持ちになる。

 

生活安全課は平日ながら人が溢れていて騒がしかった。

 

住所変更を終えてバリカンを買うためにエディオンに行く。3980円高いのか安いのか分からないが購入。

 


フラッと地元を一周した。実家に帰る前に寄ったコンビニで同級生に会った。マスクをしていたにもかかわらず、見抜けたのだから同じくマスクをしていた俺にも気づいただろう。

 

ノートに隠してあった同囚の電番号に片っ端から掛けた。何人か繋がらない人もいたが8割がた連絡がついた。皆それぞれ出所してから繋がっているらしい。


連絡して声を聞いたら安心した。自分の素性を正直に話せる相手などあの場所で一緒に過ごした仲間しかいない。出所してからすぐの不安な状況を乗り越えてきた経験者の話を聞くことがなによりの処方箋になる。

 

夕方になると、少し死にたいという気持ちは晴れていた。


生と死は表裏一体で、生に傾いているか、バランスがとれていれば穏やかだが、死に傾くと戻すのには大きな力が必要になってくる。自分自身が納得いく結果などすぐに出ることもないので、必死にもがいてしまう。溺れて足掻けば焦って状況が危うくなるのと同じように。誰でもわかることだけれど、溺れている本人からすれば足掻くしかない状態であって諦めは死に繋がる。気持ちを整理して、ゆっくり休養をとることも生きようとするには必要になる。こんなことわかりきっているのだけど、実際自分のことだと見えなくなってしまう。

 

ゆっくり休みながら自分の気持ちを整理していこう。