前科2犯を背負い投げ

前科者になってしまった私の人生を綴っています。

焦らずゆっくり?

 母と一緒に保護司との面接があった。

 

  保護司は地域社会から選ばれた社会的信望の厚い方々で、民間人としての柔軟性と地域の実情に通じているという特性を生かし保護観察官と協働して更生保護の仕事に従事する。具体的には、生活状況を把握したうえで、立ち直りに必要な指導や家族関係、就学・就職保護観察にあたるほか、本人が刑務所、少年院等から社会復帰を果たしたとき、スムーズに社会生活を営めるよう、帰住先の環境の調整や相談を行う役割になっている。

 

 簡単に言えば、保護司とはボランティアで、刑務所から仮釈放された人や保護観察処分の少年などの「対象者」と月2回、自宅で面接したり、相手方を訪ねたりして生活を見守ってくれる人間だ。

 

  世間一般的に想像できる、保護司のイメージは、警察官OB、元教師などの地域の気難しい厳しい人間を思い浮かべてしまう。

 

 保護司にお世話になったことのある、友人や知人の話を聞いても、厳しい人が多いということだったので、構えて向かった面接だったが、想像していたものとは全く違っていた。

 

 私の担当の保護司の山本さん(仮名)は、年齢70歳の見た目は普通のおじいさんなのだが、人生の荒波を乗り越えてきたような、なんとも言えない不思議な魅力を持っている人だった。
 

 今後の面接の際の話は、再犯に至る考えや、生活環境に陥っていないか、という視察みたいな目的になるらしく楽に話して欲しいと言われた。

 

 人生の先輩たる高齢者の面白い言葉や名言などを聞かせてもらった。

 

  少し気持ちがしんどかったのは、母に焦らなくていいし焦らせてはいけないと、何度も念を押していたことだ。

 

 一体、俺何歳なんだよ。少年院から出てきたガキみたいな扱いみたいで不甲斐ない思いだった。

 

 やっぱ、焦るなって言われても焦る。

 

 母と一緒に実家に寝泊まりし、焦るなという方が難しい話しだろう。

 

 仕事に就くことが、まず当面の最大の目標になってくるのだけど、この歳になってからの新しい職業人生どう進んでいくかは重要になってくる。

 

とはいえ、こんな悠長に考えているなんて口が裂けても言えない。

 

 ゆっくり焦らんでもいい

 

って、言葉は逆にすぐ動けということじゃないのか?


 先週出てきてから少しは気持ちに余裕が生まれてきているが、仕事をしたいっていう向上心はまだ生まれてこない。

 

 この先どうなっていくのだろう。

 

 がんじがらめの迷宮をクリアーする為の、唯一の鍵は仕事だとわかっているけれで、まだ鍵を手にする時じゃないような気がする。

 

 仕事をしたくない言い訳でしかない。

 

 あー疲れるわ